シニアフレンチブルドッグのイボ・しこりチェック法|毎日のスキンシップで早期発見

シニア期(7歳〜10歳頃)のフレンチブルドッグには、イボやしこりが増えてくることがあります。
多くは良性ですが、なかには悪性腫瘍の初期症状である場合もあります。
日々のスキンシップの中で全身を触る習慣をつけることが、早期発見のカギです。
この記事では以下のことについてわかりやすく解説します。
- シニア期にイボやしこりが増える理由
- 見分け方と注意ポイント
- 具体的な触診方法
- 愛犬の健康管理に役立つ実体験
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フレンチブルドッグのシニア期にイボやしこりが増える理由
シニア期(7歳〜10歳頃)になると、イボやしこりが増える背景には、加齢による免疫力の低下や皮膚のターンオーバー(細胞の入れ替わり)の遅れがあります。
犬のイボやしこりの多くは良性ですが、悪性腫瘍(がん)の初期症状である場合もあります。フレンチブルドッグは肥満細胞腫が比較的発生しやすい犬種とされており、早期発見が治療の選択肢を広げ、愛犬の命を守ることにつながります。
良性と悪性の見分け方|自己判断は危険だが「傾向」は知っておくべき
イボやしこりを見つけたとき、飼い主がもっとも気になるのは「これは良性?悪性?」でしょう。自己判断で「大丈夫」と決めるのは危険ですが、受診の優先度を判断するための傾向は知っておくべきです。
良性に多い特徴
- 表面が滑らか
- 皮膚と同じ色または薄いピンク
- 痛みがない
- 成長がゆっくり
- ぶら下がるようについている
注意が必要な特徴
- 短期間で大きくなる
- 赤黒く変色している
- ただれ・出血がある
- 硬くて動かない
- 触ると痛がる
これらの特徴が1つでも当てはまる場合は、できるだけ早くかかりつけの獣医師に診せてください。最終的な判断は、獣医師による細胞診(針で細胞を採取して顕微鏡で確認する検査)が必要です。
毎日の「触診スキンシップ」で早期発見する方法
イボやしこりの早期発見にもっとも効果的なのは、毎日のスキンシップの中で全身を触る習慣をつけることです。特別な技術は必要ありません。
では、具体的なチェック方法を見ていきましょう。
頭・顔まわり
耳の付け根、目の周り、口元、あごの下を指先で軽く撫でます。フレンチブルドッグはシワが多いため、シワの間に隠れたイボを見逃さないよう、シワを広げて奥まで確認するのがポイントです。
首・胸
首輪のあたりから胸にかけて、両手で包み込むように触ります。リンパ節がある顎の下、首の横、脇の下、後ろ足の膝の裏は特に丁寧にチェックしてください。リンパ節の腫れはリンパ腫などの初期症状である可能性があります。
背中・脇腹
背骨に沿って頭からお尻まで手のひらでゆっくりなでおろします。脇腹は両手ではさむようにして、指の間にしこりがないか確認します。
お腹
仰向けにしたり、横になっているときに確認します。フレンチブルドッグは仰向けを好む子が多いので、リラックスしているタイミングがベストです。乳腺に沿って指先で軽く押すように触ると、小さなしこりにも気づきやすくなります。
脚・足先
太ももから足先にかけて片脚ずつ握るように触ります。指の間、肉球の間も忘れずにチェックしてください。
イボ・しこりを見つけたときにやるべきこと
イボやしこりを見つけたら、まず以下の情報を記録してください。
- 発見日
- 場所(体のどの部分か)
- サイズ(ミリ単位・定規や1円玉(直径2cm)で比較)
- 色と形状(写真を撮っておく)
- 触ったときの硬さ(柔らかい・やや硬い・硬い)
- 犬の反応(触っても平気・嫌がる・痛がる)
これらを記録しておくと、獣医師に相談する際にスムーズです。
また、急を要しない場合でも経過観察が重要です。
1〜2週間を目安にもう一度サイズを測り、変化があるか確認してください。
- 変化がない → 次の定期検診で相談
- 明らかに大きくなっている → すぐに受診
フレンチブルドッグに多い皮膚の腫瘍とその特徴
フレンチブルドッグで発生しやすい皮膚腫瘍についてまとめます。
肥満細胞腫
犬の皮膚腫瘍でもっとも多いもののひとつで、フレンチブルドッグは比較的発生しやすい傾向があります。外見はイボのように見えることも、赤く腫れることもあり、見た目だけでは判断が難しい腫瘍です。グレード(悪性度)によって治療法が異なりますが、早期に外科的切除を行えば良好な予後が期待できます。
脂肪腫
シニア犬で非常に多い良性腫瘍です。皮膚の下に柔らかいしこりとして触れ、痛みはありません。基本的に経過観察で問題ありませんが、急速に大きくなる場合は脂肪肉腫(悪性)との鑑別が必要です。
乳頭腫(パピローマ)
はウイルスが原因で発生するイボです。カリフラワーのような表面をしており、若い犬では自然に消えることが多いですが、シニア犬では免疫力の低下により長期間残ることがあります。
組織球腫
若い犬に多く、赤いドーム状のしこりで、多くは数ヶ月以内に自然退縮します。
シニアでは稀だが、似た外見の悪性腫瘍もあるため注意が必要です。
【実体験】愛犬との生活で学んだ、しこりとイボの教訓
私自身、フレンチブルドッグとの生活の中で、しこりやイボには何度も向き合ってきました。その中で、今も心に残っている2つの出来事があります。
1️⃣ 首元に感じた、突然の違和感
ある日、いつものように首元を撫でていると、左の首の付け根に約2センチのしこりを発見しました。
翌日、動物病院で検査を受けたところリンパ腫と診断されました。
「毎日触れ合っていたのに、なぜ気づけなかったのか」という後悔もありま
したが、その時見つけられたからこそ治療の選択肢が広がり、抗がん剤治療によって穏やかな時間を数年過ごすことができました。
2️⃣ 良性のイボでも油断は大敵!ブラッシングでの失敗
もう一つは、良性のイボでの出来事です。
そのイボは直径4mm、長さ5mm程度で、顎の下に少しぶら下がったような形状でした。獣医師からは「良性なので経過観察で大丈夫」と言われていたものです。
ある日、ブラッシングをしていたところ、気づかぬうちにイボの周辺を何度も擦ってしまったようで、イボのどこかから血が出てしまったのです。
幸い傷は浅く事なきを得ましたが、「こういうこともあるんだ」ということを身をもって学びました。
イボやしこりがある子の「優しい」ケア方法
愛犬の体にイボやしこりを見つけた後は、今まで以上に日々のケアに気を配る必要があります。特に硬いスリッカーブラシは、イボを傷つけたり引っ掛けたりしやすいため注意が必要です。
そこでおすすめなのが、私が実際に愛用していたシリコンブラシ トレルンダ君です。
シリコンゴム製なので肌に優しいブラシで、皮膚を傷つけにくくマッサージ効果もあり、フレンチブルドッグのデリケートな皮膚にピッタリです。
定期的な皮膚チェックが「安心」を生む
イボやしこりの話をすると怖くなるかもしれませんが、犬の皮膚腫瘍の多くは良性であり、悪性であっても早期発見・早期治療でコントロールできるケースも多くあります。
大切なのは、毎日のスキンシップを「触診タイム」として意識することです。フレンチブルドッグは撫でられるのが好きな子が多いので、愛犬にとってはただの「気持ちいい時間」になります。飼い主にとっては健康チェックの時間になり、一石二鳥です。
シニア期に入ったら、年に2回(できれば半年に1回)の定期検診で獣医師にも全身の皮膚をチェックしてもらうことを習慣にしてください。日常の触診と定期検診の二段構えで、愛犬の皮膚の異変をいち早くキャッチできる体制が整います。

「昨日との違い」に気づけるのは、世界中で飼い主であるあなただけです。
毎日優しく触れることで、小さな変化をいち早くキャッチしてあげてください。日々のスキンシップを「愛犬の体を知る大切な時間」にしていきましょう。
よくある質問
イボやしこりは本当に「突然」できるの?
突然のように見えても、じつは徐々に大きくなっています。
日々触れていれば小さな変化に気づけます。触診は「見つけるため」ではなく、「変化に気づくため」の習慣と考えると見逃しが減ります。
痛がってないから大丈夫?
痛みがなくても、注意が必要な場合があります。
特に肥満細胞腫や脂肪腫は触っても痛みがないことがあります。痛みだけで判断せず、形や硬さ、色の変化にも注目することが重要です。
触診で注意すべき意外なポイントは?
シワや関節の裏、乳腺まわりを忘れやすいです。
フレンチブルドッグはシワが多く、隠れた場所にイボができやすいです。普段の撫で方を少し変えて、奥まで指を通す意識が役立ちます。
記録って本当に必要?面倒じゃない?
記録は治療の選択肢を増やす「情報」になります。
写真やサイズを残すことで、急な変化もすぐ比較できます。獣医師との相談がスムーズになり、早期発見の可能性がぐっと高まります。
良性のイボでも注意したほうがいいの?
はい。摩擦やブラッシングで傷つくことがあります。
良性でも血が出たり炎症を起こすことがあります。柔らかいシリコンブラシや手のひらで優しく触れる習慣をつけると安心です。
定期検診と日常触診、どちらが重要?
両方が揃うことで最強です。
日常の触診で小さな変化をキャッチし、定期検診で専門家に確認する。この二段構えが、早期発見・早期治療につながります。




