立ち耳(バットイヤー)は米国が決めた

フレンチブルドッグの最大のチャームポイントといえば、ピンと立った大きな「バットイヤー(コウモリ耳)」。
実は、この立ち耳がフレンチブルドッグの「標準(スタンダード)」になったのは、アメリカの愛好家たちの熱烈なこだわりがあったからと言われています。もし彼らがいなかったら、今のフレブルは違う姿をしていたかもしれません。
今回は、お耳に隠された驚きの「選抜の歴史」を紐解いてみましょう。
昔は「折れ耳」の子もたくさんいた
19世紀後半、フレンチブルドッグが誕生したばかりの頃、実はお耳の形はバラバラでした。今のような「立ち耳」の子もいれば、ブルドッグのように後ろにクシュッと折れた「ローズ耳」の子もたくさんいたのです。
当時は耳の形に明確なルールはなく、「どっちの耳も可愛いよね」という大らかな時代でした。
アメリカ愛好家たちの「バットイヤー宣言」
ところが20世紀初頭、海を渡ってアメリカにやってきたフレブルたちを見て、現地の愛好家たちは衝撃を受けました。
「このピンと立った耳こそが、バタフライ(蝶)のように美しく、他の犬にはない最高の個性だ!」
彼らはすぐにクラブを設立し、立ち耳を持つ子を「理想のフレンチブルドッグ」として重視する動きを始めました。
そして、立ち耳を持つ個体を選んで大切に育てることで、今の「バットイヤー」を遺伝的に固定していったのです。私たちが今日見慣れているあのシルエットは、アメリカの愛好家たちの熱意が生んだ「機能美」ならぬ「情熱美」と言えるかもしれません。
歴史を知ると、愛犬の「お耳」がもっと愛おしい
フレブルの象徴である立ち耳の歴史を知ると、愛犬の個性をより深く理解することができます。
もし、街中で少し折れ曲がった「ローズ耳」に近いフレブルに出会うことがあれば、それはご先祖様の面影を残す「とっても珍しくて貴重な個性」として、ぜひ温かい目で見守ってあげてくださいね。
歴史を知ることは、最高のケアに繋がる
アメリカの愛好家たちが守り抜いたこの「立ち耳」ですが、実は飼い主として気をつけてあげたいポイントもあります。
立ち耳は通気性が良い一方で、耳の奥まで目が行き届きにくいため、定期的なチェックが欠かせません。
- 耳垢が溜まっていないかな?
- 赤くなっていないかな?
耳垢や細菌が溜まると「外耳炎(がいじえん)」などの原因になることもあります。獣医さんに正しいお手入れ方法を教わって、アメリカの愛好家たちが愛したその立派なお耳を、いつまでも清潔に守ってあげましょう!

アメリカの愛好家たちの情熱によって、世界中に広まったバットイヤー。
次に愛犬が首をかしげて、お耳をピクピクさせてこちらを見つめてきたら、「そのお耳、とっても似合ってるよ!」と褒めてあげたくなりますね。

